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【請求書の封筒の書き方とは】郵送時の注意点やマナーを解説

【請求書の封筒の書き方とは】郵送時の注意点やマナーを解説

請求書を送付する際に使う封筒には、書き方や送り方にいくつかのマナーがあります。そのため、正しくない方法で送付してしまうと、取引先に不快な印象を与えるだけでなく、処理が遅延する原因になりかねません。

この記事では、請求書の封筒の書き方や記載事項、請求書を送る封筒の選び方などを解説します。円滑なビジネス関係を維持するために、基本的なビジネスマナーを確認しておきましょう。

請求書を送る封筒の記載事項と書き方(表面)

請求書を同封する封筒の表面に記載する項目を表した図

請求書を同封する封筒の表面には、以下3つの項目を記載します。

  1. 送り先の郵便番号と住所
  2. 送り先の会社名や担当者名
  3. 「請求書在中」の表記

それぞれの項目と書き方について、詳しくみていきましょう。

1.送り先の郵便番号と住所

封筒に郵便番号枠がある場合は、枠内に宛先の郵便番号を記入します。郵便番号枠がない場合は、右上に宛先の郵便番号を記入すれば問題ありません

住所は、郵便番号の右端の下から一文字分のスペースを空けて記入します。住所の番地などの数字は、漢数字を使用するのが一般的です。

横書きの封筒では、左上に郵便番号を記入し、そこから一文字分のスペースを空けた位置から住所を記入します。横書きの場合は、住所の番地などの数字は算用数字を使用するのが一般的です。

2.送り先の会社名や担当者名

封筒の中央に、送付先の会社名を記入します。

送付先の部署や担当者が特定できている場合は、会社名のほかに部署名と担当者名も記入しましょう。宛先に個人名が含まれる場合は「様」をつけ、個人名が記載されていないときは「御中」を記入してください。

また、会社名は「(株)」や「(有)」といった略称ではなく、正式名称をそのまま書くことが一般的なマナーとされています。

3.「請求書在中」の表記

「請求書在中」を記入する標準的な位置は、縦書きの場合は封筒の左下、横書きの場合は右下です。

「請求書在中」と記載するのは、受取側が複数の郵送物の中から請求書を素早く判別できるようにするためです。手書きで「請求書在中」と記入するのはもちろん、スタンプで押印する方法や、最初から印字された請求書を使用する方法も問題ありません。

請求書を送る封筒の記載事項と書き方(裏面)

請求書を同封する封筒の裏面に記載する項目を表した図

請求書を同封する封筒の裏面には、以下4つの項目を記載します。

  1. 送り主の郵便番号と住所
  2. 送り主の会社名や担当者名
  3. 作成日
  4. 封じ目

それぞれの項目と書き方について、詳しくみていきましょう。

1.送り主の郵便番号と住所

中央に継ぎ目がある封筒の場合は、継ぎ目の右側に郵便番号と住所を記入します。中央に継ぎ目がない封筒の場合は、封筒の左下に郵便番号と住所を記入しましょう。

横書きの封筒では、封筒の中央からやや下の位置に郵便番号と住所を一行ずつ書きます。

2.送り主の会社名や担当者名

縦書きの封筒で継ぎ目がある場合は継ぎ目の左側に、継ぎ目がない場合は住所の左側に、会社名と担当者名を記入します

横書きの封筒の場合は、住所の下に送り主の会社名と担当者名を書きます。

3.送付日

封筒の裏面に「送付日」を記載することは、請求書の発送管理において重要です。送付日は、請求書を実際に郵送した日付であり、受取側に対して発送のタイミングを明確に伝える役割を果たします。

請求書を送付する日付は、封筒の裏面の左上に記載するのが一般的です。横書きの場合は、郵便番号の上に書いてください。

4.封じ目

封じ目は、封筒が未開封であることを示すための印です。

封筒の綴じ目部分には「〆」や「封」といった封字を書き入れてください。また、封かん印と呼ばれるスタンプを使用することもできます。

請求書の封筒の選び方

請求書を入れる封筒の選び方について、以下3つのポイントを押さえておきましょう。

  1. サイズは長形3号または角形3号
  2. 色は白または薄い青色
  3. 郵送に適した形状を選ぶ

それぞれのポイントについて解説します。

1.サイズは長形3号または角形3号

請求書に使用する封筒のサイズは、「長形3号」または「角形2号」が一般的です。

長形3号は120mmx235mmのサイズで、A4サイズの請求書を三つ折りで封入できます。角形2号は240mmx332mmのサイズで、A4サイズの書類を折らずに封入できます。

請求書を折らずにそのまま相手に渡したい場合は角形2号、よりコンパクトにまとめたい場合は長形3号を選ぶなど、用途に応じてサイズを使い分けるとよいでしょう。

2.色は白または薄い青色

封筒の色について特に決まりはありませんが、白色や薄い青色を使うのが一般的です。茶封筒を使うことも可能ですが、赤字を連想させる赤色の封筒は避けることをおすすめします。

3.郵送に適した形状を選ぶ

封筒にはさまざまなタイプがありますが、以下のような特徴を持つものを選ぶと、より便利で安全に請求書を郵送できます

  • あらかじめノリやテープがついている
  • 窓開きで宛名が見えるデザイン
  • 透けないように二重構造が施されている

請求書の封筒を選ぶ際には、上記のような形状のものを選ぶと相手にしっかりとした印象を与えることができます。

封筒に請求書を入れるときのマナー

請求書を封筒に入れる際のビジネスマナーとして、以下の3点を押さえておきましょう。

  1. 請求書の折り方
  2. 請求書の封筒への入れ方
  3. 同封物の確認

各ポイントをひとつずつ解説します。

1.請求書の折り方

一般的に請求書は横書きで作成されますが、封筒に入れる際は三つ折りにするのが基本です。長形3号の封筒を使用する場合は、請求書を均等に三つ折りにしましょう。

折り込む際は、まず下から折り、次に上から折るようにします。こうすることで、受取側が書面を開封した際に「請求書」の文字がすぐに目に入り、内容を確認しやすくなります。

2.請求書の封筒への入れ方

請求書を封筒へ入れる際は、封筒を裏返し、三つ折りにした請求書の上部が右側にくるように入れます。

請求書を角形封筒に折り曲げずに入れる場合は、上下の向きが逆にならないよう注意しましょう。

3.同封物の確認

請求書を封筒に入れる前に、必ず同封物の確認を行いましょう。送付する書類がすべて揃っているか、必要なものが漏れていないかをしっかり確認することが大切です。

さらに、同封物が適切に整理されているかも確認しましょう。書類が乱雑に入っていると、受取人が内容を把握しにくくなるため、整然とした状態で封筒に入れることが望ましいです。

請求書を送る際の注意点

請求書を送る際には、以下の4つの点に注意しましょう。

  1. 請求書を信書として発送する
  2. 送付状を同封して送る
  3. 郵送物に沿った切手を正確に貼る
  4. 発送前の最終チェック

各注意点について解説します。

1.請求書を信書として発送する

請求書は信書に該当するため、信書として発送する必要があります。信書とは、特定の受取人に対して、差出人の意思や事実を通知する文書のことです。

請求書は原則として普通郵便で送付することが推奨されており、宅配便やメール便では送付できません。万が一、誤った方法で送付すると法律違反となる可能性があるため、信書便のルールを守ることが重要です。

2.送付状を同封して送る

請求書を郵送する際には、送付状を同封するのがビジネスマナーです。送付状を必ず同封しなければならないという決まりはありませんが、送付状を添えることで、受取人に対してより丁寧な印象を与えることができます。

したがって、ビジネスシーンでは送付状を同封することを推奨します。

3.郵送物に沿った切手を正確に貼る

請求書を郵送する際は、郵送物に適した切手を正しく貼りましょう。切手の金額が不足していると、受取側が不足分を支払わなければならない可能性があるため、十分な確認が必要です。

2024年10月から郵便料金が値上げされ、50gまで110円の新料金となりました。

4.発送前の最終チェック

請求書を発送する前には、必ず最終チェックを行いましょう。

まず、請求書の内容(金額、取引内容、請求先情報、発行日、支払期限)を再確認します。次に、同封物(見積書や納品書など)が漏れていないかを確認しましょう。

封筒のサイズが適切で、切手が正しく貼られ、金額が不足していないかもチェックします。封筒の送付先住所が正確であることや、封がしっかりと閉じられているかも確認することが大切です。

請求書の封筒を手渡しする場合

請求書の封筒を手渡しする場合は、郵送とは異なり、切手と送付状の用意は不要です。先方が手渡しでの受け取りを希望したり、急いで請求書を届ける必要がある場合には、直接手渡しを行うことが有効です。

受取人に対しては、簡単な挨拶と共に請求書を渡し、受領のサインをもらうと後のトラブル防止にもなります。

請求書の郵送におけるよくある課題

請求書の郵送業務には、以下4つの課題が挙げられます。

  1. 人為的ミスが起こりやすい
  2. 封入・封かん作業に手間と時間がかかる
  3. テレワークに対応できない
  4. 郵送コストがかかる

請求書の郵送におけるよくある課題をみていきましょう。

1.人為的ミスが起こりやすい

請求書の郵送には、人為的ミスが発生しやすいという課題があります。

封筒を手書きで記入する場合、送付先住所や受取人名などの記載ミスがあると、請求書が誤送付されるリスクが高まります。また、同封物の漏れや切手の不足があると、請求書が適切に届けられず、支払いの遅延やトラブルを招く可能性があるのです。

2.封入・封かん作業に手間と時間がかかる

請求書の郵送において、封入や封かん作業には一定の手間と時間がかかるという課題があります。

請求書を綺麗に三つ折りし、「請求書在中」や「封じ目」を手書きやスタンプで記入し、封筒の内容や宛先を確認する作業は煩雑で手間がかかります。

請求書の数が多い場合、作業にかかる時間が増加し、効率的な処理が難しくなるのは大きな課題といえるでしょう。

3.テレワークに対応できない

請求書の郵送業務は、テレワークに対応できないという大きな課題があります。請求書の印刷、封入、封かんなどの物理的な作業がオフィス以外の環境では難しく、従業員が自宅や異なる場所でこれらの業務を行うことが困難です。

自宅で請求書を扱う場合、情報の漏えいやセキュリティーリスクが増大します。オフィスのセキュリティー対策が整っていない環境では、機密情報の取り扱いには特に注意が必要です。

4.郵送コストがかかる

請求書の郵送には、切手代や封筒代、印刷代といったさまざまなコストがかかります。特に、請求書を大量に郵送する企業にとっては、これらのコストが積み重なると大きな負担となります。

2024年10月1日からの郵便料金の改定によって、定形郵便物の50g以内の料金が94円から110円に値上げされるなど郵送コスト増加への影響は避けられない状況です。

郵送コストの増加に対応するためには、電子請求書を活用し、デジタル化によるコスト削減を検討することが重要です。

まとめ

請求書の封筒の選び方から記載事項、郵送時の注意点まで詳しく解説しました。ビジネスマナーを守ることで、円滑な取引関係を維持できます。

一方で、2024年10月1日からの郵便料金の値上げは、企業にとっては無視することのできないコスト増加要因です。

このような状況で、請求書の電子化はビジネスの効率化とコスト削減のために急務といえるでしょう。請求書業務の電子化により、郵送コストの削減だけでなく、人為的ミスの低減、業務効率の大幅な向上、さらにはテレワーク対応も可能になります。

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「月次決算に役立つ情報」編集部

執筆・編集

「月次決算に役立つ情報」編集部

Bill Oneが運営する「月次決算に役立つ情報」の編集部です。請求書業務全般の課題や法対応など、経理課題の解決に導く情報をお届けします。
小野 智博

記事監修者のご紹介

弁護士 小野 智博

弁護士法人ファースト&タンデムスプリント法律事務所 代表弁護士

保有資格:弁護士

慶應義塾大学環境情報学部卒業。企業のDXサービスについての深い理解に基づき、企業法務を提供している。特に、企業の海外展開支援を得意とし、日本語・英語の契約審査サービス「契約審査ダイレクト」を提供している。また、ECビジネス・Web 通販事業の法務を強みとし、EC事業立上げ・利用規約等作成・規制対応・販売促進・越境ECなどを一貫して支援する「EC・通販法務サービス」を運営している。著書「60分でわかる!ECビジネスのための法律 超入門」

  • 本稿は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。正確な情報を掲載するよう努めておりますが、内容について保証するものではありません。なお、本稿は、読みやすさや内容の分かりやすさを重視しているため、細部が厳密ではない場合があります。

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