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小口現金とは?現金との違いや管理の際のルール、ポイントを解説

小口現金とは?現金との違いや管理の際のルール、ポイントを解説

小口現金(こぐちげんきん)と現金の違いや、管理の仕方などがわからない方は多いのではないでしょうか。

この記事では、小口現金の概要やメリット・デメリット、管理方法、よく使用する勘定科目などを紹介しています。日々の経理業務における小口現金の管理の重要性や、その適切な管理方法について理解を深めましょう。

小口現金管理をなくす新しい経費精算

目次

  1. 小口現金とは?
  2. 小口現金に関する2つの制度
  3. 小口現金を管理するときのルール
  4. 小口現金の仕訳
  5. 小口現金のメリット・デメリット
  6. 小口現金に代わる精算方法
  7. 小口現金廃止のステップ
  8. 小口現金を廃止しても切手は残る
  9. 小口現金とクレジットカードを併用するメリット
  10. 小口現金を管理するときのポイント
  11. まとめ

小口現金とは?

小口現金とは、細かい支払いを行うために、手元に置いておく少額の現金です。企業の経理が管理していることが多いでしょう。この章では、小口現金のメリットやデメリット、現金との違いを解説します。

小口現金=経費精算用に手元に置いておく少額の現金

小口現金とは、細かい経費の支払いのために手元に置いておく現金のことです。

経理担当者が管理する場合が多く、すぐ支払いができるように金庫に保管する企業もあります。

使い方の具体例を紹介します。

  • 書類の郵送に使う切手の購入費用を小口現金から支払う
  • 事務所の水道光熱費を小口現金から支払う
  • 社用車のガソリンを入れるための費用を従業員が立て替え、小口現金から経費精算

小口現金で支払われるのは少額がほとんどですが、使用頻度が高いため、帳簿で正しく管理することが大切です。使用頻度が増えるほど、小口現金の残高が合わなくなることがあります。

管理方法は、1日ごとに行ったり週末にまとめて行ったりと、企業によってさまざまです。

小口現金と現金の違い

小口現金と現金は日々の仕訳の段階で区別して考える必要があります。

小口現金は、手元に置いておく少額の現金で、現金とは金融機関に預けているお金や金庫などで保管しているお金です。法人の場合、経理項目が小口現金と現金の2つに分かれています。

現金は銀行に預けていてすぐには使えないお金、小口現金はすぐに使うために手元に用意しているお金と認識しておきましょう。

小口現金は部署ごとに「小口現金出納帳」で記帳・管理しますが、現金は経理部門が「現金出納帳」で記帳・管理する違いがあります。

小口現金に関する2つの制度

小口現金の管理方法について、定額資金前渡制度(インプレスト・システム)と随時補給制度の2つを紹介します。どの管理方法が自社に合うのか、担当者が管理がしやすいのはどちらか、検討してみてください。

定額資金前渡制度(インプレスト・システム)

定額資金前渡制度における、支払報告と資金補給のサイクルを示した図

定額資金前渡制度(インプレスト・システム)とは、1カ月や2カ月など、一定期間分の金額を各部署の小口現金係に前渡しして、日々の支払いをその現金から支払う制度です。

出金するたびに補給する必要がないため、小口現金の管理負担が軽減するのがメリットです。

定額資金前渡制度の仕組みをステップごとに説明します。

1. 小口現金を前渡しする

まず、経理担当者が各部署の小口現金係に対し、一定期間(1週間や1カ月など)に必要な経費として、まとまった金額の現金を前渡しします。この金額は、過去の使用実績などに基づいて、あらかじめ決められた一定額となります。小口現金係は、この資金を受け取り管理します。

2. 小口現金から支払いをする

小口現金係は、経理担当者から受け取った小口現金から、日々の業務で発生する少額の経費(交通費、消耗品費など)を支払います。支払いが発生するたびに、領収書と引き換えに現金を渡し、その内容を小口現金出納帳に記録することが求められます。

3. 使用した金額を報告する

あらかじめ定められた期間(週末や月末など)が経過したら、小口現金係は、その期間中に支払った経費の合計額と内容を経理担当者に報告します。報告の際は、支払いを証明する領収書やレシートとともに、記帳した小口現金出納帳を提出するのが一般的です。

4. 小口現金を補給する

経理担当者は、小口現金係から提出された報告内容と領収書を確認します。内容に問題がなければ、報告された使用金額と「同額」の現金を小口現金係に補給します。これにより、小口現金係の手元の現金は、再び当初の前渡し額に戻ることになります。

随時補給制度

随時補給制度とは前渡し金額を一定に決めず、必要に応じて随時小口現金を補給するやり方です。

何度も小口現金係と経理担当がやりとりする必要があり、補給と管理の手間が増えるため一般的ではありません。

随時補給制度よりも、定額資金前渡制度の方がお互いの業務を減らせるでしょう。

小口精算をなくす新しい経費精算スタイル

小口現金を管理するときのルール

小口現金を管理するときのルールは2つあります。

  • 小口現金出納帳を使って管理する
  • 小口現金出納帳は10年間保管する

小口現金出納帳を使っていないと、支払った日や内訳がわからず、管理できません。小口現金係は出納帳を使って管理しましょう。

小口現金出納帳を使って管理する

小口現金出納帳を使って残高を管理する流れを示した図

小口現金出納帳とは小口現金から支出した金額や内容、補給金額を記録するための帳簿で小口現金係が記録します。

小口現金出納帳には以下の情報を書き込む必要があります。

受入金額

小口現金係から受け取った金額/前月の残高/補給された金額

日付

受け取り/支払い/次月繰越/前月繰越/補給処理をした日付

摘要

受け取り/支払い/次月繰越/前月繰越/補給処理をした旨

支払い金額

支払い金額

支払い内訳

勘定科目

残高

締日時点の最終的な残高

出納帳を見れば、いつ、どれだけ何に使ったのかなど、一目見て分かるため、きちんと記録して管理しましょう。

小口現金出納帳を使った管理の流れは以下の通りです。

1. 受取金額を記入する

小口現金出納帳の管理を始めるに当たり、まずは経理担当者から受け取った小口現金の情報を記入します。以下は小口現金出納帳の記入欄と記入内容の一例です。

  • 日付欄:現金を受け取った日付
  • 摘要欄:「受取」など、資金を受け入れたことが分かる内容
  • 受入金額欄:小口現金係から受け取った金額

上記の受取金額が、管理の起点となります。

2. 支払い金額を記入する

日々の業務で経費の支払いが発生したら、その都度、小口現金出納帳に記録します。

  • 日付欄:支払いをした日付
  • 摘要欄:「交通費」「消耗品費」といった支払いの内容
  • 支払い金額欄:支払い金額
  • 支払い内訳欄:経理ルールに基づいた勘定科目
  • 残高欄:支払い前の残高から支払い金額を引いた額

上記の処理に合わせて、領収書やレシートは、記帳の根拠として必ず保管しておきます。

3. 次月繰越を行う

月末など、あらかじめ決められた締日になったら、帳簿を締め切る処理を行います。

  • 日付欄:締日の日付
  • 摘要欄:「次月繰越」など、次月繰越を行ったことが分かる内容
  • 残高欄:締日時点での最終的な残高

上記の残高は、翌月(あるいは翌期間)に引き継がれる金額です。

4. 前月繰越を行う

新しい月(あるいは期間)が始まったら、前月から引き継いだ残高を記入することから始めます。

  • 日付欄:前月の締日の翌日(通常は月初の1日)の日付
  • 摘要欄:「前月繰越」など、前月繰越を行ったことが分かる内容
  • 受入金額欄:前月の残高

受入金額欄に記載した金額が、今期の管理のスタート金額です。

5. 補給処理を行う

定額資金前渡制度では、一定期間の使用分を経理担当者に報告した後、使用した金額と同額の現金が補給されます。補給を受けた場合は、以下のように帳簿に記録します。

  • 日付欄:補給金を受け取った日付
  • 摘要欄:「補給」など、資金を受け入れたことが分かる内容
  • 受入金額欄:補給された金額(=前期間の使用金額)

この処理により、帳簿上の残高は、再び定められた一定額に戻ります。

小口現金出納帳は10年間保管する

小口現金出納帳は会計帳簿の中の「補助簿」に分類されます。

補助簿(小口現金出納帳)の保存期間は、税法で7年、会社法で10年と定められています。

税法で7年間の保存期間が定められているのは、通常は5年前まで遡って税務調査が行われますが、脱税などの偽りその他不正の行為があった場合には7年前まで遡及して税務調査が行われ課税されることがあるからです。

小口現金係が経理担当者に小口現金出納帳を渡し、仕訳入力が完了してからも出納帳を捨ててはいけません。保存期間の10年が経過すれば、処分しても問題ないでしょう。

保存期間経過後の保存は任意ですが、取引先等の関係で取引を立証する必要がある場合等は保存しておくべきでしょう。この場合、電子帳簿で保存していれば保存コストは軽減できます。

参照:国税庁|「No.5930 帳簿書類等の保存期間|国税庁

小口現金の仕訳

小口現金の仕訳方法や、よく使用される勘定科目を紹介します。頻繁に使う物であれば、覚えると仕訳しやすくなるでしょう。

勘定科目は企業によって異なる場合もあるため、あくまでも一例として参考にしてください。

以下に解説します。

使用する勘定科目

小口現金で支払った際によく使われる代表的な勘定科目について説明します。

勘定科目

内容

交通費

仕事のために使ったタクシー代や電車代、宿泊代金

事務消耗品費

文房具やコピー用紙、ファイルなど

消耗品費

トイレットペーパーや掃除用具、電池など

通信費

はがき代や切手、携帯電話料金など

福利厚生費

企業負担の社会保険料や歓送迎会費など

新聞図書費

新聞購読料や業務に必要な書籍など

諸会費

商工会議所や業界団体の会費など

租税公課

収入印紙の購入など

企業によっては、勘定科目が異なる場合もあるため、企業ごとの勘定科目にしたがって仕訳を行いましょう。

仕訳方法

小口現金の仕訳方法を解説します。小口現金は資産の勘定科目である「小口現金」で処理し、貸借対照表の借方に分類されます。補給されれば借方、支出されれば貸方に記載します。

具体的な仕訳方法を見ていきましょう。

■小口現金の引き出し

小口現金5万円を銀行口座から引き出し、小口現金係に渡したときの仕訳

借方

貸方

小口現金  /  50,000円

預金  /  50,000円

■小口現金からの払い出し

小口現金から、交通費6,000円、通信費3,000円、福利厚生費10,000円、事務消耗品費5,000円を支払った場合の仕訳

借方

貸方

交通費  /  6,000円

小口現金  /  24,000円

通信費  /  3,000円

福利厚生費  /  10,000円

事務消耗品費  /  5,000円

■小口現金の補給

5万円の小口現金から24,000円使用し、銀行口座から24,000円を補給するときの仕訳

借方

貸方

小口現金  /  24,000円

預金  /  24,000円

小口現金のメリット・デメリット

小口現金のメリットとデメリットについて詳しく解説します。

小口現金のメリット

小口現金のメリットは以下の2つです。小口現金には、従業員の負担軽減や急な支払いに対応できるという大きな利点があります。

  1. 経費を立て替えることが多い従業員の負担を軽減できる
  2. 急な支払いに対応できる

1. 出費が多い従業員の負担を軽減できる

小口現金を利用することで、従業員が頻繁に立替払いをしなくても済みます。例えば、社内でよく発生する少額の経費をすぐに処理できるため、従業員が個人的に経費を立て替えて返金を待つ必要がありません。そのため従業員の金銭的な負担が軽減されます。

2. 急な支払いに対応できる

小口現金のもう一つのメリットは、急な支払いにもすぐに対応できる点です。たとえば、着払いの荷物が届いた場合や、代金引換の商品を受け取る際にも、迅速に対応できるため、業務が停滞しません。こうした急な支払いが発生する場面では、小口現金が非常に役立ちます。

小口現金のデメリット

小口現金には便利な点がある一方で、管理の負担やリスクも伴います。以下の4つのデメリットを考慮する必要があります。

  1. 立替精算のたびに業務が中断される
  2. 帳簿記帳や残高管理に手間がかかる
  3. 申請する従業員の負担がかかる
  4. 横領などの不正や紛失リスクがある

1. 立替精算のたびに業務が中断される

小口現金を使って立替精算を行う際には、経理担当者がその都度対応しなければなりません。申請が入るたびに作業が中断されるため、業務効率が低下する可能性があります。頻繁に立替精算が発生すると、業務負担が大きくなります。

2. 帳簿記帳や残高管理に手間がかかる

小口現金の残高管理や帳簿の記帳作業は、日々の業務の中で時間と手間がかかります。残高が合わない場合は、原因を特定しなければならず、さらに労力を要します。定期的な確認作業が欠かせないため、管理に手がかかるという点もデメリットです。

3. 申請する従業員の負担

小口現金を利用する場合でも、従業員が精算を申請する手間は発生します。頻繁に少額の経費を処理する場合、その都度申請を行うのは面倒です。また、申請は業務の合間に行う必要があるため、従業員にとって負担となる可能性があります。

4. 横領などの不正や紛失リスク

現金を取り扱うという性質上、小口現金には横領や不正利用、紛失のリスクが常に伴います。こうした問題はどの企業でも起こり得ることであり、適切なセキュリティー対策が求められます。

小口現金に代わる精算方法

小口現金に頼らずに経費精算を行う方法として以下の5つの代替手段を紹介します。

  1. 立替経費を振り込みで精算する
  2. プリペイドカードを使用する
  3. 備品をオンラインショップで購入する
  4. 従業員に個別の法人カードを渡す
  5. 立替金額が多くなる場合は仮払金の支給も検討

1. 立替経費を振り込みで精算する

従業員が立て替えた経費を、月の締め日に領収書と共にまとめて提出し、給与と同時に口座に振り込みして精算します。

この方法は従業員数が少ない企業に適しており、経理担当者の負担を軽減できますが、一時的に従業員の負担が発生します。

2. プリペイドカードを使用する

法人プリペイドカードを利用する手段もあります。事前に定めた金額をチャージしておき、その金額内で経費を支払う仕組みです。カードの利用状況を把握しやすく、不正防止にも役立ちます。

また、クレジットカードのような審査が不要で、導入のハードルが低いため、簡単に利用を始められる点もメリットです。

3. 備品をオンラインショップで購入する

文房具や消耗品などの備品は、オンラインショップで購入すると立て替えの頻度が減ります。クレジットカード決済を活用することで、支払いと管理が一本化され、業務の効率化が図れます。

4. 従業員に個別の法人カードを渡す

従業員に法人カードを持たせ、経費の支払いを法人カードで行ってもらう方法もあります。経費精算の手間が省け、明細が自動的に記録されるため、ヒューマンエラーの防止にもつながります。

ただし、法人カードには発行枚数の制限や、利用額・用途の制限が難しい場合もあるので、リスクを管理しながら使用することが重要です。

5. 立替金額が多くなる場合は仮払金の支給も

従業員が多額の経費を立て替えなければならない場合は、仮払金を支給する方法を検討すると良いでしょう。従業員の金銭的負担を軽減し、経費精算の手間も減らせます。

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小口現金廃止のステップ

小口現金制度の課題を解消するため、小口現金を廃止して代替手段へ移行する企業も増えています。ここでは、小口現金を廃止する際の一般的なステップについて解説します。

1. 現状の把握と社内への告知

まず、現状の小口現金の運用実態を正確に把握します。具体的には、どのような支払いに、どれくらいの頻度や金額で利用されているのかを分析します。

次に、なぜ廃止するのか(例:管理コストの削減、業務効率化、DX推進のため)という目的と、廃止によるメリットを明確にし、経営層や従業員へ丁寧に説明します。

現場の理解と協力を得ることが、スムーズな移行の第一歩です。

2. 代替手段の導入とルールの整備

現状分析に基づいて、法人カード、経費精算システム、プリペイドカード など、自社の実態に合った代替手段を選定し、導入準備を進めます。

このとき、新しい精算方法の利用ルールも具体的に整備することが大切です。例えば、法人カードの利用範囲、経費精算の申請フロー、承認プロセスなどを明確に定め、マニュアルを作成します。

3. 移行期間の設定と完全廃止

新しいルールやシステムを導入する際は、従業員が慣れるための移行期間を設けるのが現実的です。この期間中は、小口現金と新しい方法を併用できるようにする場合もあります。

移行期間と並行して、小口現金の最終出金日と最終精算日を決定し、社内に告知します。最終精算が完了したら、小口現金の残高をゼロにし、すべて法人口座へ戻し入れます。

4. 廃止後の注意点と例外対応

小口現金を廃止した後も、慶弔費や一部の支払いなど、やむを得ず現金が必要となる場面が想定されます。こうしたケースに対応するため、あらかじめ例外的な取り扱いルールを定めておくことが重要です。

また、廃止後に運用上の問題点が出てくる可能性もあるため、定期的にヒアリングを行い、必要に応じて運用ルールを見直し、改善していく姿勢も大切です。

小口現金を廃止しても切手は残る

小口現金を廃止したとしても、切手や収入印紙は引き続き使用することが多いです。必要な分をあらかじめ調べて準備しておけば、日常業務がスムーズに進行します。これらも管理方法を整えることで、効率的に対応できます。

小口現金とクレジットカードを併用するメリット

小口現金とクレジットカードを併用することで、企業の経費管理はより効率化されます。ここでは、併用による具体的な利点を3つ紹介します。

  1. 準備しておくべき小口現金が減る
  2. オンラインで注文すれば買いに行く手間が減る
  3. 臨機応変に経費精算ができる

1. 準備しておくべき小口現金が減る

クレジットカード決済を積極的に利用すれば、現金を準備する手間が減り、盗難時のリスクも軽減できます。さらに、精算作業の負担も軽減され、全体的な業務の効率が向上します。

2. オンラインで注文すれば買いに行く手間が減る

文房具や備品などの少額の購入品は、クレジットカードを使ってオンラインで注文するルールを設定すれば従業員が店舗に行く手間を削減できます。

また、オンラインの購入履歴が残るため、後から何を買ったのか確認するのも簡単です。また、無駄な支出や経費の不正申請を防ぐ効果も期待できます。

3. 臨機応変に経費精算ができる

クレジットカードと小口現金を併用することで、より柔軟な経費精算が可能です。すべての社員がクレジットカードを持っていない場合でも、小口現金を準備しておけば、必要な場面でも素早く対応できます。

社員ごとの事情に合わせて精算方法を選べるため、経費管理がスムーズに進むでしょう。

小口現金を管理するときのポイント

小口現金を管理するときのポイントは以下の3つです。

  • 小口現金の残高を毎日一致させる
  • セキュリティー対策を講じる
  • 小口現金出納帳を会計ソフトやシステムで作成する

小口現金は頻繁に出し入れするため、金額が合わなくなることがあります。帳簿を使い、残高確認をしましょう。

小口現金の残高を毎日一致させる

小口現金の管理に当たっては、毎日残高を確認し帳簿と一致させるチェックルールを設けましょう。毎日確認すれば、使用された現金の管理や未払いの存在を把握でき、小口現金の不正使用の可能性などもすぐ発見できます。

もし、月末にすべて確認するとなれば、手間がかかるうえに残高がいつから合っていないのかなど探すのに時間がかかります。毎日こまめに確認すれば、月末にまとめてチェックする負担を減らせるでしょう。

万が一、金額の差異が生じた場合は、原因を見つけなければなりません。差異の原因がわからない場合は、「雑損失」か「雑収入」として処理します。

セキュリティー対策を講じる

紛失や盗難、横領などが発生しないようにセキュリティー対策が必要です。誰でも触れる場所に置いておくと、紛失しても原因を突き止めにくくなるため、必ず金庫などで管理しましょう。小口現金の担当以外は金庫を触らないと決めておくのも対策の1つです。

また、使う予定のない多額の現金を保管することは、企業運営上のリスクとなります。小口現金は上限金額を決めておき、上限を超える出費が発生する場合のルールもあらかじめ定めておくと良いでしょう。

小口現金出納帳を会計ソフトやシステムで作成する

小口現金出納帳を会計ソフトやシステムで作成すると管理しやすくなります。出納帳は、帳簿をつけるフォーマットに決まりはありません。ノートへの手書き、Excel、会計ソフトなど管理方法はさまざまあるため、使いやすい方法で記帳しましょう。

ただし、データ管理なら勘定科目ごとの合計や、差引残高を自動で計算できるメリットがあります。会計ソフトやクラウド型経費精算システムなら、仕訳や経理処理も自動で行えるため、管理がしやすいうえに業務も効率化します。

まとめ

本記事では、小口現金の基本的な仕組み、管理方法のポイント、メリットとデメリット、さらに代替手段について詳しく解説しました。小口現金は、企業の日常業務で発生する少額支払いに対応するための手段ですが、その管理には多くの手間とリスクが伴います。

立替精算の煩雑さや残高管理の負担、不正リスクなどが小口現金管理の課題であることを背景に、多くの企業が法人カードやシステム導入などによる経費精算のデジタル化を検討しています。

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松崎 啓介

記事監修者のご紹介

税理士 松崎 啓介

松崎啓介税理士事務所 所長、一般社団法人租税調査研究会主任研究員

保有資格:税理士

昭和59年~平成20年 財務省主税局勤務
税法の企画立案に従事(平成10年~平成20年 電子帳簿保存法・通則法規等担当)
その後、大月税務署長、東京国税局調査部特官・統括官、審理官、企画課長、審理課長、個人課税課長、国税庁監督評価官室長、仙台国税局総務部長、金沢国税局長を経て令和2年8月税理士登録。
松崎啓介税理士事務所 所長、一般社団法人租税調査研究会主任研究員
主な著書「Q&Aでわかる税理士のためのインボイス制度と改正電子帳簿保存法」(第一法規)、「デジタル化の基盤 電帳法を押さえる」 (税務研究会)等

  • 本稿は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。正確な情報を掲載するよう努めておりますが、内容について保証するものではありません。なお、本稿は、読みやすさや内容の分かりやすさを重視しているため、細部が厳密ではない場合があります。
「月次決算に役立つ情報」編集部

執筆・編集

「月次決算に役立つ情報」編集部

Bill Oneが運営する「月次決算に役立つ情報」の編集部です。請求書業務、経費精算、債権管理や経理業務における法対応など、さまざまな業務の課題を解決に導く情報をお届けします。

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