- 経費精算
経費精算の業務フローを解説 | 立替から承認・支払いまでの流れと効率化する方法
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経費精算の業務フローは、多くの企業で経理担当者や経営層にとって悩みの種となっています。
インボイス制度や電子帳簿保存法への対応が必須となる一方、領収書ののり付けや手入力といったアナログ作業や、業務の属人化により、経費精算に負担やリスクを感じている方は少なくありません。
本記事では、経費精算の業務を効率化する方法に加えて、申請から精算までを一気通貫で効率化するシステム導入のメリットについても説明します。
経費精算の自動化で業務工数削減
経費精算の標準的な業務フロー

経費精算は複数のステップで構成されており、それぞれの段階で正確な対応が求められます。ここでは標準的な5つのステップを順に解説します。
立替
業務上の支出が発生した際、従業員は企業が定めたルールに従い、以下のような費用を一時的に立て替えます。
【費用の例】
- 営業先への交通費
- 出張時の宿泊費
- 備品の購入費
企業によっては一定金額を超える支出について事前申請を義務付けているケースもあるため、自社の経費規定を事前に確認した上で支払いを行うことが大切です。
領収書の保管
支払い後は、領収書やレシートなどの証憑を受け取り、適切に保管します。証憑が手元にない場合、業務上の支出であっても精算の対象として認められないことがあるためです。
また、インボイス制度の施行以降、仕入税額控除を受けるためには、適格請求書発行事業者の登録番号や適用税率などが記載された証憑の取得が要件となりました。このため、証憑を受け取った時点で、記載内容に不備がないか確認する必要があります。
適格請求書の要件については、以下の記事をお読みください。
申請書の提出
証憑が揃ったら、企業側が指定したフォーマットに支払い日・支払い先・支払い目的・金額・勘定科目などを記入し、証憑とあわせて申請します。提出先は自社のルールに従いますが、一般的には直属の上長が最初の提出先となります。
記入漏れや証憑の添付忘れがあると差し戻しの原因となるため、提出前に内容を確認することが大切です。
確認・承認
提出された経費精算書は、まず上長が業務上の必要性を確認し、承認後に経理部門へ回付されます。それぞれの確認のポイントは以下の通りです。
- 上長:申請された支出が業務に関連するものかどうか
- 経理担当者:記載内容や証憑に不備がないか/勘定科目の区分が適切か
確認・承認のプロセスは、不正防止や内部統制の観点からも重要な工程です。
支払い・仕訳
すべての承認が完了すると、経理部門が従業員に立て替えた費用を支払い、仕訳処理を行います。
多くの企業では月末や翌月初にまとめて精算が行われ、給与と合算して振り込まれるケースもあります。締切日に間に合うよう計画的に申請することが、スムーズな精算につながります。
経費精算の業務フローが停滞する理由

運用に問題がないと感じていても、経費精算のフローが滞るケースは少なくありません。ここでは、現場でよく見られる停滞要因を整理します。
証憑の不備
経費精算において、しばしば差し戻しなどの原因になるのが、証憑に関するトラブルです。代表的なケースとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 添付漏れ
- 重複提出
- 画像が不鮮明で金額・日付が読み取れない
- 適格請求書の要件が満たされていない
なお、紙の領収書をのり付けして提出する場合は、貼り付けそのものが申請者の負担となり、添付漏れなどの原因になる可能性もあります。
経費精算に領収書が必要とされる理由については、以下の記事をお読みください。
入力の不備
経費精算書の記入内容に不足や粒度のばらつきがあることも、処理を停滞させる要因です。たとえば、以下のようなケースが挙げられます。
- 支払い目的や参加者の記載が不足している
- 勘定科目の区分が誤っている
- 日付や金額が証憑と一致していない
特にExcelや紙の帳票を使用している場合、入力形式が統一されていないと、経理担当者が内容を読み解くだけでも時間を要することがあります。
申請者によって記載の粒度が異なる状況が続くと、確認・修正のやりとりが増え、処理全体のスピードに影響が生じるため注意が必要です。
ルールの曖昧さ
経費精算に関するルールが明文化されていない、または周知が十分でない場合、担当者個人の経験や解釈によって、対応にバラつきが生じやすくなります。
たとえば、接待交際費として処理できる上限金額、精算申請の締切、例外対応の基準などが明確でないと、担当者によって対応が異なったり、申請者が都度確認しなければならない状況が発生しがちです。
こうした状態は業務効率の低下につながるだけでなく、組織全体のリスク管理の観点からも課題となります。
フローの多さ・複雑さ
経費精算のプロセスは、立替払いから始まり、領収書の保管・申請書の作成・上長承認・経理確認・支払い・仕訳と、多くの工程にわたります。
また、申請者、上長、経理担当者といった複数の関係者が関わることも一般的です。特に複数の部署をまたぐ承認フローでは、担当者の不在や連絡の行き違いが発生しやすく、申請から支払いまでに時間がかかるケースも見られます。
経費精算の業務フローを改善する方法

業務フローの停滞を解消するためには、運用上の見直しとデジタル化の双方から取り組むことが有効です。ここでは、社内ルールの再整備と業務フローのデジタル化という、2つのアプローチを紹介します。
社内ルールの再整備
まず着手しやすいのが、社内規定やマニュアルの整備です。特に、以下のような内容を整えれば、判断の属人化を防ぎ、関係者全員が共通の認識を持って業務にあたれる環境が整うでしょう。
- 申請期限
- 申請者・承認者・経理それぞれの役割と確認事項
- よくある疑問をまとめたFAQ
高額支出が見込まれる出張などで活用できる仮払い制度や、現金精算の負担を軽減する法人カードの導入も立替精算業務の効率化に貢献しますが、これらの利用にも明確なルールが必要です。
なお、ルールを策定したら、従業員への周知機会を設ける必要があります。
業務フローのデジタル化
経費精算システムを活用すれば、入力項目への制限設定や自動チェック機能によって、不備のある申請を未然に検知できます。
特に、AI OCR(光学的文字認識)機能を搭載したシステムは、領収書を撮影すると金額や日付などの情報を自動で読み取ることができ、手入力の工数削減に役立ちます。
また、デジタル化は申請精度の向上だけでなく、承認の迅速化や経理処理の効率化にも寄与します。
AI OCRなどを使った請求書の読み取りについては、以下の記事をご覧ください。
経費精算システムの導入による業務フローの効率化

社内ルールの整備やデジタル化をさらに推進する上で、経費精算システムの導入は有効な選択肢のひとつです。ここでは、システムの概要と選定のポイントを解説します。
経費精算システムとは
経費精算システムとは、経費の申請から承認・仕訳・支払いまでの一連の業務を一元的に管理・処理するためのシステムです。主な機能には、以下のようなものがあります。
- 申請フォーム
- ワークフローによる承認管理
- 証憑の電子保存
- 会計ソフトへのデータ連携
特に、クラウド型のシステムは、インターネット環境があればどこからでも利用可能です。法改正への対応もシステム側で随時アップデートされるため、最新の要件を満たした運用を維持しやすくなります。
メリット・デメリット
経費精算システムの導入には、以下のようなメリットとデメリットがあります。自社の業務課題と照らし合わせながら導入を検討しましょう。
メリット |
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|---|---|
デメリット |
|
経費精算システムのメリット・デメリットの詳細については、以下の記事をお読みください。
システムの選び方
自社に合った経費精算システムを選ぶ際には、特に以下のポイントを確認します。
機能
申請・承認・仕訳・証憑管理といった基本機能に加え、AI OCRの読み取り精度が実務水準を満たしているか、インボイス制度や電子帳簿保存法に対応しているかを確認します。
制度対応が不十分なシステムを選んでしまうと、税務上のリスクにつながる可能性があるため、対応範囲の詳細を導入前に把握しておくことが大切です。
既存システムとの連携
現在利用している会計ソフト・給与計算システム・勤怠管理システムなどとのデータ連携が可能かどうかも重要な確認事項です。
スムーズに連携できるシステムなら、手作業による二重入力や転記ミスを防ぐことができ、既存の業務手順を大きく変えることなくフローを効率化できます。
法人カードとの連携
法人カードと一体型になっているシステム、あるいは法人カードの利用明細を自動取り込みできるシステムを選ぶと、申請者の入力負担をさらに軽減することができます。
現金精算をする機会が減ることで、支出と証憑の紐付け管理もしやすくなります。
使いやすさ
経費精算システムは、経理部門だけでなく申請者である一般従業員も日常的に使用するものです。
直感的に操作できる画面設計になっているか、スマートフォンアプリの操作性が十分かどうかも、システムを現場に定着させる上で重要な要素となります。
サポート体制
導入時の初期設定支援や、運用開始後のトラブルに対応するヘルプデスクが整備されているかを確認します。
サポート体制が充実していれば、初めて経費精算システムを導入する企業でも、運用開始後の不安を軽減できます。
まとめ
経費精算の業務フローは、立替・領収書の保管・申請書の提出・承認・支払い・仕訳という複数の工程で構成されており、各ステップで正確な対応が求められます。一方で、証憑の不備や入力ミス、ルールの曖昧さ、フローの複雑さといった課題を解消するためには、社内規定の整備とデジタル化を組み合わせて取り組むことが有効です。
自社に合った経費精算システムの導入を検討される際は、本記事で紹介した機能・連携・使いやすさ・サポート体制といった選定ポイントをぜひ参考にしてください。申請から精算まで一気通貫で管理できる環境の構築をご検討の方は、「Bill One経費」もおすすめです。
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執筆・編集
「月次決算に役立つ情報」編集部








