- 法人カード
法人カードを紛失したらどうする?紛失・盗難時の対応とその予防策を徹底解説
公開日:

法人カードを紛失した際、「どうすればいいのか」「不正利用されたらどうなるのか」といった不安を感じることもあるでしょう。しかし、落ち着いて適切に対応すれば、企業への被害を最小限に抑えられる可能性があります。
本記事では、紛失が判明した場合の対応をステップごとに解説します。また法人カードの不正利用時の補償範囲と免責、そして実用的な紛失予防策も説明するので、万が一に備えて法人カードの管理体制を整えておきましょう。
法人用クレジットカードで経費精算を効率化
法人カードを紛失した際の対応手順

法人カードを紛失した場合は、速やかな対応が必要です。ここではその対応手順を解説します。
- カード会社に利用停止の連絡を入れる
- 警察に届け出る
- 社内ルールに従って報告書を提出する
- 法人カードを再発行する
1. カード会社に利用停止の連絡を入れる
法人カードの紛失に気づいたら、まずはカード会社に連絡し、利用停止の手続きを行います。この連絡は、不正利用による企業の損害を未然に防ぐために重要です。
一般的に、カード会社では法人カード紛失専用のデスクや緊急連絡先を設けています。停止手続きは、電話のほか、カード会社の公式サイトや専用アプリからオンラインでできる場合があります。手続き方法は、公式サイトやカード発行時の書類などで確認可能です。
2. 警察に届け出る
カードの利用を停止したら、警察署に「遺失物届」または「盗難届」を提出します。
- 遺失物届:カードをどこかに置き忘れた場合や、落とした場合
- 盗難届:盗難の可能性がある場合
届け出を行うことで、万が一カードが拾われた際に、警察から連絡が来る可能性があります。また、事件性が疑われる場合は、警察が捜索を行う場合もあります。
また、法人カードに付帯された不正利用の損害補償を受けるためには、「いつ、どこで、どのような状況で紛失したか」を公的に証明するため、警察への届け出が必須とされることが一般的です。届け出が完了すると、警察から受理番号が通知されるので、この番号を控えておくと、補償手続きに利用できます。
3. 社内ルールに従って報告書を提出する
社内においても、社内のルールに従って報告書を提出する必要があります。
報告書として始末書の提出が求められる場合もあります。始末書は、いつ、どこで、どのような経緯で問題が発生したのかを明確にするために作成するものです。
具体的には、紛失が発生した日時や具体的な状況、そして再発防止策を記載します。例えば、「出張先の飲食店で利用した後、カードケースの確認を怠った」といった状況や、「今後は利用のたびに財布に戻し、帰社後は定位置で保管することを徹底する」などの再発防止策を書きます。
管理部門は紛失の原因を把握し、全社的な管理ルールの見直しや教育につなげることが重要です。
4. 法人カードを再発行する
最後に、法人カードの再発行手続きを行います。再発行の手順は、カード会社からの連絡や指示に従って進めます。一般的に、再発行には手数料が発生し、新しいカード番号と有効期限が設定されます。
法人カードの再発行には、カード会社の審査が再度行われる場合があります。一般的に、再発行時の審査は新規発行時ほど厳しくはありませんが、企業の利用状況や支払い履歴などに問題がないか確認されます。
再発行には通常1週間から2週間程度かかるため、その間は法人カードが使えません。経費の支払いに支障が出ないよう、必要に応じて代替手段の準備もします。
法人カードで経費精算を効率化
不正利用された際の補償と免責

ほとんどの法人カードには、盗難や紛失によって第三者に不正利用された場合に、その損害を補償する仕組みが付帯しています。
補償の対象期間は、一般的にカード会社に紛失の届け出を行った日から遡って60日間です。ただし、この期間や補償内容は、カード会社や契約している法人カードの種類によって異なる場合があります。
また、すべての不正利用が全額補償されるわけではなく、補償対象外となる免責事項も定められています。
例えば、社員の故意による不正利用や、カード利用者による重大な過失と判断された場合は、補償の対象外になります。重大な過失の例としては、暗証番号をカードの裏面などにメモしていた場合や、暗証番号に生年月日や電話番号など、他人に容易に推測できる番号を設定していた場合などが挙げられます。
もしもの時に備えて、カード発行時に補償対象や手続き方法、必要な書類を予め確認しましょう。
法人カードを紛失した際の対応ポイント

ここでは、法人カードを紛失した際の対応ポイントを解説します。
不正利用されていないか利用明細を確認する
法人カードの紛失が発覚したら、不正利用がされていないか、利用明細を確認します。カード会社に連絡を入れるまでの間に、すでに不正利用が行われている可能性があるからです。
特にオンラインショッピングや少額の決済など、不審な利用がないかを、注意深く確認します。もし身に覚えのない利用履歴を発見した場合は、速やかにその詳細をカード会社へ報告します。カード会社が不正利用と判断した場合、その決済については補償が適用されます。
少額でも不正利用を見逃してしまうと、より高額な不正利用につながる可能性があるため、注意が必要です。
再発行後、カード番号の変更に対応する
法人カードが再発行されると、セキュリティー上の観点から、カード番号や有効期限、セキュリティーコードが変更されます。そのため、サブスクリプションサービスや自動引き落としなど、カード情報を登録しているサービスがある場合、カード情報の変更が必要です。
これらの変更を忘れると、サービスの支払いができなくなり、サービスの停止や業務の遅延につながる恐れがあります。再発行のカードが手元に届いたら、速やかに社内で利用しているすべてのサービスや支払いに関する登録情報を変更しましょう。
経費精算の自動化で業務工数削減
法人カードの紛失や被害を最小限に抑える予防策

万が一に備えて、紛失予防策と被害を最小限に抑えるための対策を講じておきましょう。
紛失を未然に防ぐ方法
社内の管理ルールを整備する
法人カードの紛失や不正利用を防ぐためには、社内で明確な管理ルールを整備し、それを徹底することが効果的です。ルールには、カードの保管場所や保管方法、外出時にカードを利用する際の手順を定め、ルールに沿った運用を実施します。他にも複数人で利用状況をチェックしたり、持ち出し時に専用のポーチやケースに入れて管理するといった工夫も有効です。
さらに、紛失や盗難が発生した際の緊急時の報告手順を定め、誰に、いつ、どのように連絡するかを従業員に周知しておきます。
カード情報の厳重な管理
カード番号や暗証番号、利用枠といった法人カードにまつわる情報も、厳重に管理する必要があります。一般的にこれらの情報は、業務上必要最低限の人員にのみ共有し、取り扱いを限定します。
特に暗証番号は、カード本体や付箋、メモなどに記録してはいけません。またPCやスマートフォンなどにデータとして保存する場合も、パスワードで保護することが大切です。
海外出張時には、スキミングや盗難のリスクが高まります。スキミング防止グッズを使う、混雑時はバッグを体の前に持つ、暗証番号の入力は手で隠して行うなど、慎重な管理を行う必要があります。
法人カード利用に関する従業員への教育
法人カードを扱う従業員に対して、定期的な教育を実施することも、被害を抑えるために有効です。単にルールを定めるだけでなく、なぜそのルールが必要なのか、紛失によって企業にどのようなリスクが生じるのかも理解してもらいます。
教育の内容には、法人カードの使用ルールや、カード情報の正しい保管方法、さらに紛失・盗難時の速やかな報告手順など、セキュリティー対策に関する事項を含めます。
紛失時に被害を抑えるための対策
カードのロック機能を活用する
法人カードの中には、特定の条件で自動的にロックがかかる機能が付帯しています。例えば、暗証番号を複数回間違えると、不正アクセスを防ぐため、カード利用が一時的にロックされる機能などです。
さらに、カード会社によっては、アプリなどからカードのロックや解除を即時に行える機能を提供している場合もあります。紛失に気づいた時点で社員自身がアプリからカードをロックできれば、不正利用を最小限に抑えることができます。
カードを選定する際や、現在利用中のカードの機能を改めて確認し、これらのセキュリティー機能を積極的に活用しましょう。
トラッキング環境の整備
物理的な紛失そのものを予防するため、トラッキングを設定することも効果的です。例えば、忘れ物防止タグをカードケースや財布に取り付けることで、スマートフォンからカードの現在地を追跡したり、一定の距離を離れた際にアラートを受け取ったりすることができます。
こうしたトラッキング環境を整備することで、紛失時にカードの発見までの時間を短縮し、被害拡大のリスクを軽減する効果が期待できます。
利用通知の確認
多くの法人カードは、利用があるたびに、登録されたメールアドレスやアプリに通知が届く機能を提供しています。この利用通知を設定し、通知が届くたびに、その利用が実際に自社のものであるか確認する体制を整えます。
利用通知を確認することで、万が一カードが不正に利用され始めた場合でも、その初期段階で異変を察知できます。早期に不正利用を検知できれば、カード会社への連絡も迅速に行え、被害を最小限に抑えられる可能性が高まります。
経費精算システムとの連携
法人カードの利用明細を経費精算システムと自動で連携させると、不正利用の早期発見につながります。
システムと連携することで、カードが利用されると同時に、その利用履歴が自動でシステム上に記録されます。担当者は、ほぼリアルタイムで法人カードの利用状況を確認できるため、身に覚えのない不審な利用があった場合でも、すぐに対応できます。
この体制は、不正利用の抑止だけでなく、経費精算業務の効率化も期待できます。
まとめ
法人カードの紛失に気づいた場合は、速やかにカード会社に利用停止の連絡を入れ、警察署に遺失物届または盗難届を提出します。この2つの初期対応により、不正利用による被害を最小限に抑えることが期待できます。その後、カードの再発行手続きを行い、新しいカード情報に合わせて各種サービスの登録内容を変更する必要があります。
万が一不正利用されてしまった場合でも、多くの法人カードは補償制度が付帯しており、定められた期間の利用分が補償対象となります。ただし管理状況によっては、補償の対象外と判断される可能性もあるので、注意が必要です。
法人カードの紛失を防ぐためには、管理ルールの整備や従業員への周知徹底が効果的です。あわせて、利用通知や経費精算システムとの連携によって、利用状況を常に確認できる環境を整えることも有効な予防策となります。
万が一に備えて、企業全体で予防策を講じ、カード利用に関するセキュリティー意識を高めることが大切です。
クラウド経費精算サービス「Bill One経費」は、専用のビジネスカードで立替払いをなくし、これまでにない経費精算を実現します。
全社員の経費の支払いをBill Oneビジネスカードで行うことで、経費精算に必要な対応をオンラインで完結し、企業から立替経費をなくすことができます。
また、カードごとの限度額や用途の設定、即時ロックなど、紛失や不正利用のリスクにも対応しています。
Bill One経費の特長
- 全社員へのBill Oneビジネスカード配布によって立替経費をなくせる
- 領収書の受け取りから承認、仕訳、保管まで、経費精算に必要な対応をオンラインで完結
- 99.9%*の精度で領収書をデータ化し、自動で利用明細と突合
- 電子帳簿保存法やインボイス制度への対応
- カード利用状況のリアルタイム把握と不正利用の防止
- 1カ月当たりの利用限度額が最大1億円
- カードごとの利用限度額設定が可能
- 年会費・発行手数料無料
*Sansan株式会社が規定する条件を満たした場合のデータ化精度
Bill One経費は専用のビジネスカードによって経費精算にかかる工数を削減し、月次決算の加速に役立ちます。ぜひ導入をご検討ください。

記事監修者のご紹介
弁護士 小野 智博
弁護士法人ファースト&タンデムスプリント法律事務所 代表弁護士
保有資格:弁護士
慶應義塾大学環境情報学部卒業。企業のDXサービスについての深い理解に基づき、企業法務を提供している。特に、グローバル事業の支援を得意とし、「国際ビジネス法務サービス」を提供している。また、ECビジネス・Web 通販事業の法務を強みとし、EC事業立上げ・利用規約等作成・規制対応・販売促進・越境ECなどを一貫して支援する「EC・通販法務サービス」を運営している。著書「60分でわかる!ECビジネスのための法律 超入門」
- 本稿は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。正確な情報を掲載するよう努めておりますが、内容について保証するものではありません。なお、本稿は、読みやすさや内容の分かりやすさを重視しているため、細部が厳密ではない場合があります。

執筆・編集
「月次決算に役立つ情報」編集部







