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未収金管理とは?管理方法や効率化のポイント、仕訳の注意点を解説

未収金管理とは?管理方法や効率化のポイント、仕訳の注意点を解説

未収金の管理は、企業のキャッシュフロー安定化や貸し倒れリスクの削減に直結する重要な業務です。しかし、その管理方法は多岐にわたり、「Excelで十分なのか」「システムを導入すべきか」と悩む経理担当者の方もいるでしょう。

今回は、未収金管理の基礎知識から、Excelとシステムそれぞれを用いた具体的な管理手法とそのメリット・デメリットを紹介します。さらに業務効率化のコツや、適切に管理するための注意点まで、実務に役立つ情報を解説します。

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未収金管理とその重要性

まずは未収金管理の定義とその重要性について解説します。

未収金管理とは

未収金管理とは、企業の本業の営業取引以外で発生した債権を適切に管理することです。経理において債権とは、企業が将来、取引先からお金を受け取る権利を指します。

例えば、企業が保有する機械設備や土地・建物の売却代金、オフィスビルの不動産賃貸料、有価証券や備品などの売却代金が未収金として扱われます。これらは、企業の主な事業活動から生じるものではないため、売掛金とは区別して管理します。

未収金管理の重要性

未収金を適切に管理することは、企業経営において非常に重要です。なぜなら、次の3つの理由があるからです。

  1. 資金繰りの安定
  2. 貸倒リスクの削減
  3. 的確な経営判断

1. 資金繰りの安定

未収金を確実に回収することは、企業の資金繰りを安定させるために欠かせません。未収金が予定通りに入金されないと、企業のキャッシュフローが悪化し、事業所の管理費や従業員の給与などの支払いが滞る可能性があります。適切な管理体制を整えておくことで、資金不足を未然に防ぎ、安定した経営基盤を築けます。

2. 貸倒リスクの削減

未収金の管理を怠ると、入金されないまま時間が経ち、最終的に回収できなくなる貸倒れのリスクが高まります。貸倒れが発生すると、未収金として計上していた金額が損失となり、損失額が大きいほど、経営に大きな打撃を与えます。未収金の発生から入金までの状況を常に把握し、必要に応じて迅速に督促を行うことで、貸倒リスクを最小限に抑えられます。

3. 的確な経営判断

未収金の状況をリアルタイムで正確に把握することは、経営者が正しい判断を行う上で役立ちます。例えば、特定の取引先の未収金が慢性的に増えている場合、その取引先の経営状況が悪化している可能性を早期に察知できます。このような情報を基に、取引条件の見直しや取引の中止など、迅速な対策を講じることが可能です。

未収金管理の方法

未収金管理は、主にExcelを利用する方法と、債権管理システムを導入する方法の2つがあります。

Excelで未収金管理表を作成する

Excelを使って未収金管理表を作成する方法です。具体的には売上日や取引先、金額、入金予定日などを一覧表にまとめ、進捗状況を管理します。関数やマクロを組み合わせれば、請求金額の自動計算や入金状況の自動更新も可能です。

メリット

Excelで管理するメリットは、手軽に導入できる点です。シンプルな表であれば、新入社員でもすぐに扱えるようになります。また表計算ソフトとして汎用性が高く、自社のニーズに合わせて自由にフォーマットをカスタマイズできるのも利点です。

デメリット

入力や編集を手作業で行うため、人為的なミスが生じやすいです。数値を誤って入力したり、データの更新を忘れたりすると、正確な未収金状況を把握できなくなります。

また複雑な関数やマクロを組むと、業務が属人化しやすいです。担当者以外の人がメンテナンスや修正をすることが難しくなり、とくに担当者が異動や退職した際に管理が滞るリスクがあります。

システムで未収金管理をする

システムを使用することで、請求情報や入金状況などのデータを一元化し、未収金管理を自動で行います。

メリット

システム導入のメリットは、業務を効率化できる点です。例えば銀行システムや会計システムとAPI連携させることで、入金データを取り込み、未収金の消込作業を自動化できます。これにより、手作業による入力ミスや消込漏れを防げます。

またシステムにはアラート機能が備わっているものも多く、入金期限を過ぎた未収金がある場合に自動で通知してくれます。これにより、督促漏れを防ぐことが可能です。

デメリット

システム導入は、初期費用と初期設定に手間がかかります。Excel管理と比べて、システムの導入費用や月額利用料が発生するため、コストがかさみます。またシステムの導入後も、既存の会計システムとの連携や設定更新など、定期的なメンテナンスが必要です。

未収金管理を効率化するポイント

未収金管理をより効率的に、そして正確に行うためには、いくつかのポイントがあります。

既存システムとの連携

未収金管理システムを導入する際は、既存のシステムと連携させることが重要です。銀行システムや会計帳簿、発注システムなどと連携させることで、データの二重入力や転記ミスを防げます。

また取引の発生から入金確認、会計処理までの一連の業務を機械的に行うことが可能となり、業務効率が向上します。リアルタイムで状況を把握できるため、関係部署との連携もスムーズに行えるでしょう。

マニュアルを作成

業務を安定して運用するために、マニュアルは不可欠です。特に複雑な設定や手順がある場合、担当者が変わると「この設定は何のためにあるのか」「この操作はどうすればいいのか」が分からなくなり、メンテナンスができなくなる可能性があります。

マニュアルには、未収金管理のフローや操作上の注意点、トラブル発生時の対処法などをまとめておきます。これにより、誰でも同じように作業ができるようになり、業務の属人化を防げます。

速やかに督促できる体制づくり

未収金がいつまでも回収されない事態を避けるために、速やかに督促できる体制を整えることが大切です。

Excelの条件付き書式設定で、支払い期限を過ぎた項目を検知できるようにしたり、システムのアラート機能を活用したりすることで、未収金を速やかに検知できる体制が構築できます。

また、誰が、いつ、どのように督促を行うのかといったフローを事前に決めておくことで、いざという時も落ち着いた対応が可能です。もし督促を行う場合は、督促の記録を残しましょう。これらは法的手続きが必要になった際に、証拠としても使えます。

設定権限を制限

Excelや未収金管理システムの設定権限は、管理者以外が変更できないように制限しましょう。設定権限を制限することで、誤って重要な情報が変更されるリスクや、不正な操作が行われるリスクを減らすことが可能です。

Excelの場合、ブックやシートの保護機能を使うことで、意図しない変更を防げます。システムの場合は、アクセス権限を設定し、管理者のみが設定変更できるようにします。

未収金の仕訳・勘定科目

未収金は経過勘定科目であるため、取引の発生や入金があった際は適切な処理が必要です。

未収金が発生した場合

未収金を帳簿に計上する際は、その内容によって2つの方法に分かれます

一般的な仕訳

未収金が発生したときの一般的な仕訳は、次のようになります。

借方

貸方

未収金 10万円

雑収入 10万円

未収金は、取引が発生した時点で収益を計上する発生主義に基づいて計上します。例えば、オフィスで使っていた備品を売却して後日代金を受け取る場合、売却日付けで未収金を計上します。

資産を売却した際の仕訳

資産を売却した場合の仕訳は、少し異なります。

例えば、帳簿価格100万円の機械設備を120万円で売却し、代金は後日受け取る場合の仕訳は次のようになります。

借方

貸方

未収金 120万円

機械設備 100万円

固定資産売却益 20万円

この場合、売却益は「固定資産売却益」、売却損は「固定資産売却損」という勘定科目で処理します。有価証券の売却も同様の考え方で仕訳を行います。これらは臨時の収益であり、経営成績を正確に判断するためにも、雑収入と区別して計上します。

入金が確認された場合

未収金として計上していた代金が、後日銀行口座に入金された場合の仕訳は次のようになります。

借方

貸方

預金 10万円

未収金 10万円

これにより、未収金という資産が減少し、現金預金が増加したことを示します。

未収金管理システムで使える便利な機能

未収金管理システムで使える便利な機能を示す3つの項目

多くの未収金管理システムには、業務を効率化できる便利な機能が搭載されています。

請求書の発行・送付機能

多くのシステムには、登録された発注情報を基に請求書を自動で作成・発行する機能があります。発注情報を取り込むため、金額や取引内容を正確に請求書へ反映できます。

作成した請求書は、システムから直接取引先に送付できるため、郵送やメールで送る手間を省くことが可能です。また請求書の電子化は、ペーパーレス化の推進にもつながります。

入金消込機能

手作業での入金消込は、時間と労力がかかる業務の1つです。特に複数の取引分をまとめて入金された場合、どの請求分に対する入金なのかを一つひとつ確認する必要があり、手間がかかります。

システムによっては、銀行口座の入金情報と連携し、該当する未収金と自動で照合して消込を行ってくれます。これにより、経理担当者の負担が軽減され、決算の早期化にもつながります。

督促メールの送付機能

支払い期限を過ぎた未収金がある場合、システムが自動で督促メールを送付する機能もあります。これにより、担当者が手動で督促状況を確認したり、文章を作成したりする手間が省け、督促漏れを防ぎます。

また事前に設定したルールに基づき、段階的に督促の度合いを強めることもできるため、スムーズな回収につながります。

未収金管理における注意点

未収金管理を行う上で、いくつか注意すべき点があります。これらを理解しておくことで、トラブルを未然に防ぎ、より健全な経営を目指すことができます。

売掛金・未収収益と区別する

未収金と混同しやすい勘定科目に、売掛金と未収収益があります。

売掛金は、企業の主たる営業取引で発生した債権です。例えば、メーカーであれば製品の販売代金、サービス業であればサービスの提供代金がこれに当たります。

一方、未収収益は、一定期間にわたって継続的にサービスを提供した際に発生する債権です。まだ対価を受け取っていないものの、すでに提供したサービスの分だけ収益として計上します。不動産賃貸料などがこれに当たります。

正確な財務状況を把握できるよう、未収金はこれらと区別して処理する必要があるため、それぞれの定義を正しく理解しておくことが重要です。

定期的に取引先の回収状況や業績をチェックする

未収金の貸倒リスクを減らすために、定期的に取引先の回収状況や業績をチェックすることが大切です。

回収が遅れがちな取引先がないか、経営状態が悪化している兆候はないか、日頃から注意を払います。謄本や信用調査機関のレポートも情報収集に役立ちます。もしリスクを察知した場合は、取引内容の見直しや、取引限度額の設定など、対策を検討する必要があります。

未回収が発生した場合の対処法を準備する

万が一、未回収が発生した場合に備えて、対処法を事前に準備しておくことも重要です。

具体的には、誰が、いつ、どのように取引先に連絡するのか、督促状の送付や法的な手続き(弁護士への相談など)まで、一連のフローを整理しておきましょう。これにより、実際にトラブルが起きた際に慌てず、スムーズに対処できます。

まとめ

未収金管理は、企業のキャッシュフローを安定させ、貸倒リスクを減らすために非常に重要な業務です。

Excelでも未収金管理は可能ですが、手作業によるミスや属人化のリスクがあります。債権管理システムの導入により、業務の自動化や効率化が図れ、より正確な管理が期待できます。

この記事で解説した内容を参考に、適切な管理体制を構築することで、企業の健全な経営を支えられます。もし具体的な債権管理システムの導入を検討したい場合は、複数のシステムの機能や費用を比較することをおすすめします。

未収金を管理する上では取引先や契約内容の定期的な見直しや、トラブル発生時のフローを構築をすることで、いざという時に被害を最小限に抑えられます。また取引先の経営状況や未回収時のフローなど、いざという時に備えて準備を進めるとよいでしょう。

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