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不動産業の入金管理を効率化するには?家賃の回収方法やシステムの選び方を解説
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不動産管理において「入金管理」は、健全なキャッシュフローを支える重要な業務です。しかし、物件数が増えるほど口座名義の照合や未入金の把握漏れといった課題が生じやすく、人為的ミスにもつながります。
本記事では、不動産業の入金管理における課題を整理し、Excelやアウトソーシング、システムといった各手法のメリット・デメリットを比較します。また業務効率化を実現するためのシステム導入ステップや選び方も解説しますので、自社の体制整備に役立ててください。
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不動産業における入金管理の概要と課題

不動産管理業務の中でも、入金管理は毎月発生する重要な定型業務の一つです。まずは、その定義と現場で直面しやすい課題を確認しましょう。
不動産業の入金管理とは
不動産業の入金管理とは、主に賃貸物件の入居者から支払われる家賃を正確に回収し、記録する業務を指します。これには、毎月の振込確認だけでなく、未入金の特定や督促業務も含まれます。
なお、不動産業の入金管理では、特に家賃債権の消滅時効に留意する必要があります。家賃の時効は、一般的には支払い期限から5年で完成するためです(民法166条参照)。
時効によって債権が消滅してしまうと、本来得られるはずの収益を失うことになるため、期限内に確実に回収し続ける管理体制が求められます。
不動産業の入金管理における2つの課題
不動産業界の入金管理では、大きく分けて2つの課題が生じやすい傾向にあります。
名義不一致による消込作業の複雑化
賃貸契約において、振込人の名義が契約者本人と異なるケースは少なくありません。たとえば、契約者本人ではなく家族名義で振り込まれたり、結婚による旧姓での振込、あるいは法人契約において社員個人の名義で送金されたりするケースが挙げられます。
通帳の印字情報だけで誰からの入金か判別できない場合、過去の履歴を遡ったり、本人へ確認したりする必要があり、消込作業に時間を費やす原因となります。
督促の遅れによる家賃滞納の長期化
入金確認が遅れると、滞納している入居者への初動対応も遅れます。滞納の発生から連絡までの期間が長くなるほど、入居者側の支払い意識が低下し、回収が困難になることが少なくありません。
一般的に、滞納期間が延びるほど回収率は低下する傾向にあるため、対応が後手に回るとキャッシュフローの悪化につながり、経営に悪影響を及ぼすリスクが高まります。
不動産業の入金管理をする3つの方法

不動産業の入金管理には、主に以下の方法が利用されます。
- Excelによる管理
- アウトソーシング
- 入金管理システムの活用
それぞれの特性を理解し、自社の規模や状況に適した方法を選択することが大切です。
Excelで管理する
Excelを使った入金管理では、物件ごとの入金予定日・入金日・契約名義・金額などを一覧表に整理し、毎月の消込作業を手動で行います。専用ツールを用意しなくても始められる手軽さから、多くの企業が最初に導入する方法です。
メリット
Excelによる入金管理の主なメリットは、導入コストがかからない点と、自由にカスタマイズできる点です。自社の物件構成や管理方針に合わせて、表の構成や項目を柔軟に設定できます。
また、多くのビジネスパーソンが日常的に使用しているツールであるため、新しいスタッフでも比較的早く業務に対応しやすい点もメリットです。
デメリット
一方、Excelでは手入力が中心となるため、入力ミスや転記ミスなど人為的ミスが生じやすいという課題があります。担当者個人のファイル設計や管理手順に依存しやすく、業務が属人化しやすいことや、ファイルの破損や誤操作によってデータが失われるリスクにも注意が必要です。
このため、Excelによる管理は、管理物件が少なく業務量が限られている場合に向いている方法といえます。
アウトソーシングする
アウトソーシングとは、入金管理業務を外部の専門業者に委託する方法です。家賃回収代行サービスや管理業務の外注先を活用することで、社内リソースを他の業務に振り向けることができます。
メリット
アウトソーシングの主なメリットは、入金管理に関わる業務を一括して任せられる点です。外部の専門業者が対応するため、社内で業務属人化が生じにくく、担当者の退職や異動による引き継ぎリスクを軽減できます。
また、督促業務の経験が豊富な事業者に依頼することで、対応の質を一定水準に保てるケースもあります。
デメリット
アウトソーシングのデメリットは、委託費用が継続的に発生するため、コスト負担が大きくなりやすい点です。また、業務の進捗や入金状況をリアルタイムで把握しにくく、急な対応が必要な場面での柔軟性に欠けることがあります。
長期的な視点からは、外部に任せることで社内に業務ノウハウが蓄積されないという点も考慮する必要があります。
経理アウトソーシングで失敗しないためのポイントについては、以下の記事をお読みください。
入金管理システムで管理する
最近では、専用の入金管理システムを導入し、銀行口座との連携や入金データの自動取り込みを活用しながら管理する企業も増えています。このケースでは、デジタル化・自動化による業務効率化が期待できます。
メリット
入金管理システムでは入金情報を一元管理できるため、未回収案件の早期発見が容易になります。銀行データとの自動連携により手入力の機会が減り、人為的ミスの抑制にもつながります。
また、消込作業をシステムが補助することで、担当者の作業時間を短縮できる点もメリットです。
デメリット
入金管理システムの導入時には、初期費用やランニングコストが発生します。また、既存の管理フローを変更する必要があるため、システム移行時には一定の準備期間と社内への周知が必要です。
なお、システムによってはExcelよりもカスタマイズの自由度が制限される場合があるため、自社の業務フローとの適合性を事前に確認することが大切です。
不動産業における入金管理システム導入までのステップ

入金管理システムの導入を円滑に進めるためには、段階的な準備と計画が重要です。ここでは不動産業における家賃管理を前提に、主なステップを整理します。
現状把握と導入目的の明確化
まず、現在の入金管理における課題を具体的に洗い出します。
たとえば、「消込作業に時間がかかっている」「未入金の把握が遅れがちである」「担当者ごとに管理方法が異なる」といった現場の実態を整理した上で、システム導入によって何を解決したいのかを明確にします。
このように目的を定めることで、システム選定の軸も自ずと定まっていきます。
システム選定
次に、導入目的を踏まえて複数のシステムを比較検討します。
比較の際は、機能面(銀行連携・自動消込・督促通知など)だけでなく、費用対効果、自社の物件規模との適合性、操作のしやすさなども確認することが大切です。
無料トライアルやデモ機能を提供しているサービスがあれば、実際の操作感を試してから判断すると、導入後のギャップを減らしやすくなるでしょう。
システムの初期設定と新しい運用フローの策定
システムを選定したら、既存の入居者情報や物件情報・家賃・契約情報をシステムへ移行します。あわせて、銀行口座との連携設定やアクセス権限の管理などの初期設定を行います。
この段階では、システムを活用した新しい業務フローを社内で策定し、担当者への説明・研修も実施しておくことが望ましいでしょう。
本格運用の開始
初期設定と運用フローが整ったら、本格的な利用を開始します。運用を始めた後も、実際の業務の中で気づいた問題点や改善点があれば、その都度フローを見直す姿勢が大切です。
システムのアップデートや新機能の追加があった際にも適切に活用することで、継続的な業務改善につなげることができます。
不動産業の入金管理システム選定時の確認ポイント

システムの種類は多岐にわたるため、機能面と運用面の両方から比較することが重要です。ここでは不動産業における入金管理の視点から、確認しておきたいポイントを解説します。
入金管理に関連するシステム導入のメリットや選定のポイントについては、以下の記事もお読みください。
既存の管理ソフトや銀行データとの連携
不動産管理ソフトや会計ソフトとの連携に対応しているか、また各金融機関の口座データを取り込める仕組みがあるかを確認することが大切です。
連携が可能なシステムであれば、入金データの手入力を減らし、照合・消込作業の効率化につながります。
加えて、対応している金融機関の範囲や、データ取り込みの形式(APIかファイル取り込みかなど)も、あわせて確認しておくとよいでしょう。
督促業務の機能
未入金が発生した際に、自動でアラート通知を送る機能や、管理画面上で督促対象者を一覧表示できる機能があるかどうかも重要な確認ポイントです。
メールやSMSによる督促通知の送信に対応しているシステムであれば、担当者の手間を減らしながら早期対応の体制を整えやすくなります。
また、自社の督促フローとシステムの機能が合致しているかも確認しましょう。
セキュリティー対策
入金管理システムには、入居者の個人情報や金融機関の口座情報など、慎重に取り扱う必要があるデータが集中しています。
そのため、データの暗号化やアクセス権限の管理、不正アクセス防止の仕組みなど、セキュリティー対策が適切に講じられているかを確認することが大切です。
プライバシーマークやISO 27001などの認証取得状況も、選定の参考になります。
システムのサポート体制
導入後の運用を安定させるためには、問い合わせ窓口の充実度や対応時間なども確認しておくことが大切です。
操作方法がわからない場合や設定変更が必要になった場合に、迅速なサポートを受けられるかどうかは業務への影響に直結します。
システムを提供する事業者によっては初期設定や移行作業をサポートしてもらえるサービスも用意しているため、導入フェーズを含めた支援体制もあわせて確認しておくとよいでしょう。
まとめ
不動産業における入金管理は、確実な家賃回収とキャッシュフローの安定化を支える業務です。一般的な管理方法としては、Excelによる管理、アウトソーシング、入金管理システムの活用が挙げられ、それぞれに特徴があります。
特に、業務効率の向上や人為的ミスの削減を目指す場合には、入金管理システムの導入がおすすめです。システムを選ぶ際は、銀行データとの連携機能、督促業務への対応、セキュリティー対策、サポート体制の4点を重点的に確認するとよいでしょう。
自社の物件規模や管理体制に合った入金管理システムを選定し、段階的な導入を進めていけば、入金管理の質と効率を高めていくことが可能です。その際は、豊富な実績を持つ「Bill One債権管理」をぜひご検討ください。
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執筆・編集
「月次決算に役立つ情報」編集部

記事監修者のご紹介
弁護士 小野 智博
弁護士法人ファースト&タンデムスプリント法律事務所 代表弁護士
保有資格:弁護士
慶應義塾大学環境情報学部卒業。企業のDXサービスについての深い理解に基づき、企業法務を提供している。特に、グローバル事業の支援を得意とし、「国際ビジネス法務サービス」を提供している。また、ECビジネス・Web 通販事業の法務を強みとし、EC事業立上げ・利用規約等作成・規制対応・販売促進・越境ECなどを一貫して支援する「EC・通販法務サービス」を運営している。著書「60分でわかる!ECビジネスのための法律 超入門」
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