- 電子帳簿保存法
JIIMA認証とは?5つの種類と選び方、電子帳簿保存法対応ソフトの導入ポイントを解説
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「JIIMA認証」とは、電子帳簿保存法の改正を背景に注目が集まっている認証制度です。しかし、JIIMA認証ソフトの導入は法律上の義務ではないため、「そもそも導入すべきか迷っている」「自社にどの認証が必要なのか、ソフトの選び方が分からない」といった声もあるでしょう。
本記事では、JIIMA認証の基本的な概要から、電子帳簿保存法との関係、5つの認証それぞれの役割、導入のメリットや注意点を分かりやすく解説します。ぜひ、自社に合ったソフトウエアを選ぶ際の参考にしてください。
電子帳簿保存法対応の請求書管理システム
JIIMA認証とは?基本知識と電子帳簿保存法対応との関係

JIIMA認証について正しく理解することは、企業の電子帳簿保存法対応を効率的に進める第一歩です。ここでは、JIIMA認証の基本的な仕組みから、電子帳簿保存法との関係、そして認証が本当に必要かどうかについて解説します。
JIIMA認証の基本
JIIMA(ジーマ)認証とは、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が、電子帳簿保存法の要件を満たすために必要な機能を備えているかを審査し、基準を満たした製品に付与する認証制度です。
認証を取得したソフトウエアの一覧は、JIIMAの公式ホームページで確認でき、企業が導入を検討する際の重要な判断材料となります。
参照:JIIMA 公式サイト|「JIIMA認証制度」
電子帳簿保存法との関係
電子帳簿保存法の要件は厳格で、法改正のたびに要件が複雑化しています。特に2022年1月の法改正では、電子取引データの保存義務化など新たな要件が追加され、多くの企業が対応を迫られてきました。
一方で、一般の企業担当者が自らソフトウエアの適法性を判断することは困難です。
こうした背景から、法令要件への適合を保証するJIIMA認証製品へのニーズは急速に高まっています。認証製品を導入することで、企業は複雑な法令要件を満たしているかどうかの判断を専門機関に任せることで、安心して電子化を進めることができます。
電子帳簿保存法関連への対応についての詳細は、以下の記事をお読みください。
JIIMA認証は不要?
JIIMA認証がなくても電子帳簿保存法に準拠することは可能ですが、その場合は導入した市販のソフトウエア等が法令で要求される機能要件を満たすか自分で確認し、対応しなければなりません。
要件を満たさないソフトウエアを導入すると、税務調査で指摘を受けたり、青色申告が取り消されたりする原因となるなど、企業にとって大きなリスクにつながります。
JIIMA認証製品を導入することで、こうしたリスクを大幅に減らせるだけでなく、担当者の業務負担も軽減されます。
JIIMA認証の5つの種類

JIIMA認証には、業務内容や保存する書類の種類に応じて5つの認証制度があります。それぞれの認証が対象とする範囲や特徴を理解することで、自社に必要な認証を適切に選ぶことができます。
電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証
紙で受け取った領収書や請求書、契約書などをスキャンして、電子データとして保存する業務に関連した認証です。
この認証では、電子帳簿保存法で定められたスキャナ保存の要件を満たしているかをチェックし、法的要件を満たすと判断されたものに認証を与えます。
紙の原本を廃棄してペーパーレス化を進めたい企業にとっては、この認証を取得したソフトウエアの重要な選択肢となります。
参照:JIIMA 公式サイト|「電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証制度」
電子帳簿ソフト法的要件認証(「優良な電子帳簿」の機能要件承認)
会計ソフトで作成した国税関係帳簿を、電子データのまま保存する業務に関連した認証です。
この認証では、電子帳簿保存法の要件、特に「優良な電子帳簿」として認められるための機能要件を満たしているかを確認します。
要件を満たしたソフトウエアで適正に帳簿を作成・保存した企業は、過少申告加算税の軽減措置を受けることが可能です。
参照:JIIMA 公式サイト|「電子帳簿ソフト法的要件認証制度」
電子取引ソフト法的要件認証
メール添付のPDFファイルやWebサイトからダウンロードした請求書、EDI取引で受信したデータなど、電子的に授受した取引情報を保存する業務に関連した認証です。
この認証では、検索要件の確保、タイムスタンプの付与または訂正・削除の履歴保存、真実性の確保などの要件を満たしているかを確認します。
Sansan株式会社が提供する「Bill One」も、この電子取引ソフト法的要件認証を取得しており、企業の電帳法対応を強力にサポートしています。
参照:JIIMA 公式サイト|「電子取引ソフト法的要件認証制度」
参照:Sansan|「Sansanが提供する「Bill One」「Contract One」がJIIMA認証を取得〜「電子取引ソフト法的要件認証」を取得し、企業の電帳法対応を後押し」
電子書類ソフト法的要件認証
自社のPCを使って作成し、取引先へ紙で渡す請求書や見積書などの「控え」を、電子データで保存する業務に関連した認証です。
この認証では、作成した書類の電子保存に必要な検索機能や、一定期間の保存、ディスプレイでの整然とした表示など、電子帳簿保存法で定められた要件を満たしているかどうかを確認します。
紙での発行を続けつつ、控えの保管スペースを削減したい企業にとって、有効な選択肢となるでしょう。
参照:JIIMA 公式サイト|「電子書類ソフト法的要件認証制度」
アーカイブ用光ディスク認証
一般的な経理業務向けというよりは、データの長期保存を目的とした光ディスクやブルーレイディスクなどの記録媒体の品質を対象とした認証です。
この認証ではアーカイブ用光ディスクの寿命推定試験や記録品質の評価を行い、JIS規格に準拠した高品質な製品であることを確認します。
電子帳簿保存法の直接の法的要件ではないものの、長期保存の信頼性確保の観点で関連性がある光ディスクを使い、重要な電子データを長期間安全に保存したい企業にとって重要な認証と言えます。
参照:JIIMA 公式サイト|「アーカイブ用光ディスク製品認証制度」
JIIMA認証ソフト導入の判断基準

JIIMA認証ソフトの導入を検討する際は、自社の状況を正確に把握し、費用対効果を慎重に見極めることが重要です。ここでは、導入を判断する際のポイントを解説します。
認証ソフト導入が不要なケース
以下の要件に当てはまる企業では、JIIMA認証ソフトの導入は必須ではないと考えられます。
- 電子帳簿保存法に関する専門知識を持つ人材が社内にいる企業
- 取り扱う書類の量が少なく手作業での管理が現実的な規模の企業
認証ソフトを導入したほうが良いケース
一方、以下に該当する企業では、JIIMA認証ソフトの導入を検討した方がよいでしょう。
- 取り扱う書類量が多い企業
- 複数拠点を持つ企業や、取引先が多い企業
- ヒューマンエラーや法令違反のリスクを最小限に抑えたい企業
- 内部統制の強化を図りたい企業
導入を判断する際のポイント
JIIMA認証ソフトの導入や運用にはコストが必要です。発生するコストと、違反リスクや作業負荷とのバランスをどのように取るかが、判断のポイントとなります。
「法的に不要だから導入しない」と安易に判断するのではなく、「投資に見合う効果が得られるか」という観点で検討することが大切です。
さらに、将来的な事業拡大やDX推進の観点からも、総合的に判断することをおすすめします。
JIIMA認証ソフト導入のメリットと注意点

企業が電子帳簿保存法へ対応するためにJIIMA認証ソフトを導入する場合、メリットと注意点が存在します。
メリット
JIIMA認証ソフトの導入には、企業の電子帳簿保存法への対応に関連した、さまざまなメリットがあります。ここでは、主な3つのメリットについて説明します。
法対応にかかる手間を削減
複雑な法令を自分で読み解き、システム要件と照らし合わせるといった膨大な手間が不要になります。
電子帳簿保存法の要件は、保存方法、検索機能、タイムスタンプなど多岐にわたり、これらを正確に理解し実装することは専門知識なしには困難です。
認証ソフトを導入することで、担当者は本来のコア業務に集中でき、生産性の向上につながります。
コンプライアンス違反のリスクを低減
「知らなかった」では済まされない法令違反による罰則のリスクを回避しやすくなります。
電子帳簿保存法に違反すると、青色申告の取り消しや重加算税の対象となる可能性があり、企業にとって大きなリスクとなります。
JIIMA認証ソフトを適切に運用していれば、税務調査において法令要件を満たしていることを示しやすくなり、企業の信頼性向上にもつながります。
DXを推進
法令遵守への不安が解消されることで、企業はバックオフィス業務のDXやペーパーレス化を安心して推進できます。
紙書類の保管コスト削減や業務効率化、テレワークへの対応など、デジタル化によるさまざまなメリットを最大限に享受できるようになるでしょう。
注意点
JIIMA認証ソフトを導入する際は、以下の点に注意が必要です。
まず、認証ソフトの導入には費用がかかります。初期費用だけでなく、毎月発生する利用料も考慮する必要があります。
また、認証は法令要件への適合を保証するものであり、操作性や業務効率を保証するものではありません。既存の社内システムとの連携や整合性についても、事前に検討しておくことが重要です。
さらに、認証には有効期限があります。法改正に伴い、ソフトウエアのアップデートが必要になる場合があることも理解しておきましょう。
自社に合ったJIIMA認証ソフトの選び方

JIIMA認証ソフトは多数あるため、自社に最適な製品を選ぶには体系的なアプローチが必要です。以下のステップに沿って選定を進めることで、導入後の満足度を高めることができるでしょう。
電子化したい書類と業務フローを明確にする
まず、「請求書の受領・支払業務」「経費精算業務」「契約書管理業務」など、どの業務のどの書類を電子化したいのかを具体的に洗い出します。
現在の業務フローを可視化し、電子化によってどのような改善が期待できるかを明確にすることで、必要な機能要件が明らかになります。
必要なJIIMA認証の種類を特定し、候補を絞る
業務分析の結果を基に、必要なJIIMA認証の種類を判断します。たとえば、紙の請求書が多い場合は「スキャナ保存認証」、電子取引が中心の場合は「電子取引認証」が必要です。
JIIMAや国税庁の公式サイトで認証製品リストを確認し、必要な認証を取得している製品から候補を絞り込むことが大切です。
機能と操作性を比較する
OCRの読み取り精度、既存の会計ソフトとの連携機能、承認ワークフロー機能など、自社の業務に必要な機能があるかを確認します。
また、経理担当者だけでなく、申請者も含めて誰でも直感的に使えるUIかどうかも、重要な判断基準となります。
料金体系とサポート体制を確認する
初期費用や月額費用、ユーザー数や処理件数に応じた料金体系などが、自社の規模や予算に合っているかを確認しましょう。将来的な事業拡大も見据えて、スケーラビリティのある料金プランを選ぶことが大切です。
また、導入後の問い合わせ対応、システムトラブル時のサポート体制、法改正時の対応方針なども事前に確認しておきましょう。
まとめ
JIIMA認証は、電子帳簿保存法への対応を確実かつ効率的に進めるための強力なツールです。法的には必須ではありませんが、複雑化する法令要件への対応やコンプライアンスリスクの低減、業務効率化の観点から、多くの企業にとって導入するメリットがあります。
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記事監修者のご紹介
弁護士 小野 智博
弁護士法人ファースト&タンデムスプリント法律事務所 代表弁護士
保有資格:弁護士
慶應義塾大学環境情報学部卒業。企業のDXサービスについての深い理解に基づき、企業法務を提供している。特に、グローバル事業の支援を得意とし、「国際ビジネス法務サービス」を提供している。また、ECビジネス・Web 通販事業の法務を強みとし、EC事業立上げ・利用規約等作成・規制対応・販売促進・越境ECなどを一貫して支援する「EC・通販法務サービス」を運営している。著書「60分でわかる!ECビジネスのための法律 超入門」
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執筆・編集
「月次決算に役立つ情報」編集部



